「プログラミングを勉強してみたい!」と思ったら、まずはパソコンを準備する必要があります。
プログラミング初心者の場合「家で使っているパソコンで十分なのだろうか?」「プログラムを動かすためには特別な機能がついている高価なパソコンでないとダメなのか?」といった悩みをもたれるのではないでしょうか。
パソコンは決して安い買い物ではないため、失敗したくありませんよね。
この記事ではプログラミングを学習に適したパソコンを選ぶ上でのポイントを初心者にも分かりやすくご紹介していきます。
1.プログラミング学習に適したパソコンの選び4つのポイント
プログラミングに適したパソコン選びは「スペック」「大きさ」「価格」「OS」の4つに着目して選びましょう。
1.スペック
スペックとは一言でいうと「パソコン性能」を指します。
スペックが高いパソコンを使用すれば、実行速度が速くなる可能性があり、逆にスペックが低いパソコンでは、プログラムの実行速度が遅くなる可能性があります。
実行速度が遅いとプログラミング学習の効率が悪くなるため、しっかり検討する必要があります。
スペックを見る時のポイントは「メモリ」「ストレージ」「CPU」の3点です。
1-1.メモリ
メモリは情報を一時的に保存しておく「作業スペース」だと理解するとよいでしょう。
メモリ数が増えるほど広々した作業スペースになるため、同時に多数のアプリケーションを起動しても、パソコンが重たくならず効率的に作業を進められます。
プログラミング学習をするパソコンのメモリ数は「最低でも8GB」ことを目安にしましょう。
1-2.ストレージ
ストレージとは動画やテキストファイルなどのデータを長期的に保管するハードウェアを指します。
「HDD(ハードディスク)」と「SSD(ソリッドステートドライブ)」という2種類があります。
HDD
磁気を使ってデータを読み込んだり書き込んだりする記憶装置です。
大容量なものでも安価に購入できますが、データの読み書きは遅いです。
また、使い込むと読み書きの速度が徐々に遅くなっていきます。
SSD
フラッシュメモリを使った記憶装置です。
高価ですがデータの読み書きが速く、衝撃に強いのが特徴です。
またHDDのように使い込んでも、読み書きの速度が遅くなりません。
プログラミングを実行させるにあたっては、読み書きの速度は重要になってくるため高価ではありますが、SSD搭載のパソコンがおすすめです。
1-3.CPU
CPUはマウスやキーボードなどのハードウェアやEXCELやWORDといったソフトウェアから受け取った指示を処理する「パソコンの脳」ともいえるパーツです。
パソコン選びで最も重要なポイントです。
CPUには「Intel社製」と「AMD社製」の2種類があります。
それぞれのCPUには特徴があり、インテル社製のCPUは処理速度に優れており、AMD社製のCPUはグラフィック処理に優れています。
プログラミングにおいては処理速度が重要となるため、Intel社製のCPUを搭載したパソコンを選びましょう。
Intel社製のCPUには「i3」、「i5」、「i7」などの種類があります。数字が大きいほど性能が高くなっていく傾向があります。
プログラミング学習にあたっては「i5以上」のCPU搭載のパソコンを選びましょう。
2.大きさ
パソコンはノートパソコンとデスクトップパソコンの2種類があります。
この2つの大きな違いは「大きさ」です。
性能面では、ノートパソコンとデスクトップパソコンのどちらを選んでも問題はありませんが、おすすめは持ち運び可能なノートパソコンです。
プログラミング学習を始めるとセミナーに参加したり、プログラミングスクールに通ったり、勉強会に参加したり、カフェで勉強したりと外出先で自分のパソコンが使えると便利な場面が増えてきます。
自分のパソコンをどこにでも持ち運べるのは大きなメリットです。
近年は軽くて高性能なノートパソコンが発売されているため、プログラミング学習する上で、「ノートパソコンの性能で大丈夫かな?」といった心配をする必要はありません。
もし、ノートパソコンの画面が小さいと感じる場合は、自宅に大きめモニターを設置しましょう。
デスクトップパソコンはハードディスクやメモリの追加など自分好みの性能に設定しやすく、拡張性に優れている点がメリットです。
また、安価に高性能なパソコンが手に入る点もメリットです。
しかし、持ち運びができず使用できる場所が限定されてしまう点は大きなデメリットなため、注意が必要です。
3.価格
性能が良いパソコンはそれに伴い高価になっていきます。
いくらまで予算を用意できるかは、みなさんそれぞれの懐事情があるかと思いますが、安いパソコンには安いなりの理由があります。
予算を削りすぎて低スペックのパソコンを購入するのはおすすめできません。
パソコンは安い買い物ではないため、後になってから性能に満足出来ず、買い直すことになった場合、さらに予算がかかってしまいます。
自分が気に入ったパソコンの方が学習のモチベーションも高まるでしょう。
分割払いでの購入なども視野にして、自分が満足できるパソコンを購入しましょう。
4.OS
OSはオペレーティングシステムの略称で、パソコンを動かす基本となるソフトウェアのことを指します。
OSは「Windows」または「Mac」のいずれかを選択します。OSは、自分が開発したいものや学びたい言語に合わせて以下のように選びましょう。
4-1.Macがおすすめの人
・iPhone などで動作するiOSアプリの開発をしたい人
WindowsはiOSアプリの開発には向いていません。
・Python、PHP、Rubyを学びたい人
プログラミングを実行させるためには、環境構築(プログラムを動作させる準備作業)が必要となります。
プログラミング初心者の場合、環境構築でつまずいてしまうことが多々あります。
Macであれば、すぐにPython、PHP、Rubyを使用できます。
4-2.Windowsがおすすめの人
・使い慣れているパソコンを使用したい人
一般的に普及しているのはWindowsのため、使い慣れている方も多いでしょう。
iOSアプリの開発をする予定がなければWindowsで問題ありません。
・コスト重視の人
Windowsはパソコンの種類が豊富で、安価なものも発売されています。
コストを抑えたい場合はWindowsがよいでしょう。
2.プログラミング学習におすすめのノートパソコン
2-1.Mac
・MacBook Pro
価格:148,280円(税込)~
予算に余裕があれば、MacBook Proがおすすめです。
コンパクトかつ高性能なノートパソコンでこちらを購入しておけば、プログラミングを学ぶ上で困ることはないでしょう。
13インチと15インチのモデルが発売されており、性能差がありますが、プログラミングを学ぶ上ではどちらのモデルでも問題ありません。
持ち運び重視であれば、13インチモデルがおすすめです。
将来的にプログラミング以外に本格的な動画編集やグラフィックの学習も視野に入れている方は、15インチモデルを選びましょう。
- 価格:148,280円(税込)~
- コンパクトかつ高性能
- 13 or 15インチ
- 動画やグラフィックの学習も視野に入れるなら15インチ
・MacBook Air
価格:115,280円(税込)~
予算的にMacBook Proが難しい場合はMacBook Airがおすすめです。
MacBook Air の価格はMacBook Proよりも3万円ほど安価で軽量なモデルです。
処理性能はMacBook Proに劣るため、動画編集をするには向きませんが、プログラミングを学ぶ上ではMacBook Airで問題ありません。
- 価格:115,280円(税込)~
- MacBook Proよりも3万円ほど安価で軽量なモデル
- プログラミングを学ぶ上ではMacBook Airで問題ない
2-2.Windows
・Lenovo ThinkPad X280
価格:83,380円(税込)~
多数の種類が発売されているWindowsパソコンの中でもおすすめはThinkPadのパソコンです。
キーボードの打ちやすさとトラックポイントがついている点が特徴的な初心者でも使いやすいパソコンです。
MacBookと比較すると安価に手に入るため、コスト重視の方にもおすすめです。
ThinkPadのパソコンの中でもLenovo ThinkPad X280は、軽量で耐久性に優れているため持ち運びしやすく、スペックも十分ですのでプログラミング学習におすすめです。
- 価格:83,380円(税込)~
- キーボードが打ちやすい
- トラックポイントがついている
- MacBookに比べ安価
- 軽量で耐久性に優れている
・Dell ノートパソコン Inspiron 14
価格:73,620円(税込)~
コストパフォーマンスを重視するのであれば、Dellのノートパソコンもおすすめです。
最新のCPUやSSDが搭載されている優れたスペックの製品を他メーカーに比べて安価に購入できます。
Dellのパソコンにはいくつかシリーズが出ていますが、プログラミング学習においては、Inspironという一般的なシリーズのパソコンがよいでしょう。
- 価格:73,620円(税込)~
- コストパフォーマンスがよい
- 優れたスペックの製品が他メーカーより安価
- プログラミング学習ならInspironシリーズがおすすめ
・LG ノートパソコン gram 15
価格:96,500円(税込)~
軽量で大きな画面で作業したいなら、LGのノートパソコンもおすすめです。
LG gramの特徴はなんといっても、軽量で持ち運びがしやすいこと。15インチサイズでも、1.1kgほどしかありません。
LG gramのシリーズは、画面サイズのバリエーションが14インチ、15インチ、17インチと3種類あり大きな画面かつ持ち運びもしたいということであれば、15インチサイズがよいでしょう。
- 価格:96,500円(税込)~
- 軽くて大画面
- テンキーがついている(15インチ,17インチ)
- メモリ、SSDを増設できる
3.プログラミングスクールで使用するパソコンを選ぶ際の注意点
「人に教えてもらいながら効率よくプログラミングを学習したい人」や「プログラミングを学んでエンジニアに転職したい」という方は、プログラミングスクールへの入学を検討されているのではないでしょうか。
プログラミングスクールで使用するパソコンを選ぶ際は次の2点注意しましょう。
3-1.マイクとカメラが備え付きのパソコンだと便利
プログラミングスクールは通学だけではなく、Web通話やチャットを使用したオンライン受講も可能です。
オンライン受講の場合の場合はWebカメラやマイクが必要になります。
別途、購入することも可能ですが備え付きのパソコンを購入しておけば追加購入の必要なく、機材を設置する手間も省けるのでWebカメラとマイクが備えついているパソコンがおすすめです。
なお、別途機材を用意する場合、Webカメラは3000円くらいから、マイクは1000円くらいから購入可能です。
3-2.パソコンのスペックに条件を設けている場合がある
プログラミングスクールで使用するパソコンはスペックに条件が設けられていることがあります。
同じスクールでもコースによってスペックの条件が異なるため、検討中のコースがある場合は事前にプログラミングスクールのホームページなどでスペック条件を確認しておきましょう。
以下はプログラミングスクールで設けているスペック条件の一例です。
スクール名 | スペック条件 |
テックキャンプ
(エンジニア転職コース) |
Mac必須(Windows不可) |
テックキャンプ
(プログラミング教養) |
■Windowsの場合
■Macの場合
|
テックアカデミー
(iPhoneアプリコース) |
|
テックアカデミー
(Javaコース) |
|
4.パソコンの購入はすぐにせずプログラミングを始めたい
パソコンは高額なので「プログラミングを体験してみて、続けていけそうだと思ったら、パソコンを購入したい」という方もいらっしゃるかと思います。
そういった方にはパソコンレンタルサービスがおすすめです。
短期間であれば、購入するよりも安価にパソコンを使用できて廃棄する手間も省けます。
レンタル方法を2つご紹介します。
4-1.プログラミングスクールでレンタルする
プログラミングスクールで、パソコンのレンタルサービスを提供しています。
初心者の場合、どういったパソコンをレンタルすればよいか悩んでしまいがちですが、多くの場合はスクール側であらかじめ、パソコンを選定してくれているので、悩むことなくプログラミング学習に最適なパソコンを準備できます。
[テックキャンプが提供しているパソコンレンタルサービスの例]
■レンタルPCのスペック
- MacBook Air
- CPU:Core i5
- メモリ:8G
- ストレージ: 128G SSD
- 画面サイズ:13.3インチ
■レンタル料金(往復送料込)
- 1ヵ月 14,080円(税込)
- 3ヵ月32,780円(税込)
4-2.個人向けのパソコンレンタルサービス
個人向けレンタルサービスの方が、プログラミングスクールのレンタルサービスよりもレンタルできるパソコンの種類が豊富です。
レンタル費用はパソコンのスペックと期間によって変わります。
ただし、MacBookをレンタルする場合は、プログラミングスクールのレンタルサービスを利用した方が安価にレンタルできる場合もありますので、事前にレンタル費用を比較しておくとよいでしょう。
[個人向けのパソコンレンタルサービスの一例]
■レンタルPCのスペック
- MacBook Air
- CPU:Core i5
- メモリ:4G
- ストレージ: 128G SSD
- 画面サイズ:13.3インチ
■レンタル料金(往復送料別:2750 円~)
- 1ヵ月 15,400円(税込)
- 3ヵ月 46,200円(税込)
5.まとめ
初心者の方はプログラミングが難しそうに見えて、高価なパソコンを用意しなければいけないと考えるかもしれません。
しかし、今回ご紹介したスペックを抑えておけば、プログラミングを学習する上で困ることはありません。
あとはデザインやプログラミング以外での使用用途があるかどうかで自分に適したパソコンを選ぶようにしましょう。